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2018年3月17日のJR総持寺駅開業から5周年を迎え、開業と同時にスタートしたSOU-JR総持寺駅アートプロジェクト。これまで10回の展示を行ってきました。SOU第11回目の展示は、初の2人展形式の展示を行います。10回の節目を終え、第11回目の展示はさらなるSOUの枠組みの拡大とその可能性を探ります。

 

今回は「ハレーション (Halation)」をキーワードに、城戸保と杉山卓朗の作品を紹介します。 わたしたちは普段、認知や理解によって日常生活を送っていますが、時としてそれを超えた感覚に出会うことがあります。 一見そのような体験は非現実的や非日常的と捉えられることがありますが、実は常に身の回りにある私たちが把握しきれない現実や日常なのかもしれません。 その事をアーティストは視覚や知覚、観点によってさまざまな形で私たちに教えてくれます。 アーティストにとって知らないことや理解できないことは、可能性が開かれた扉のようなものなのかもしれません。 開かれた未知の世界は間違いなく私自身の世界となり、それはやがて私たちの社会や時代の知識になるのではないでしょうか。

SOU11 展示風景

城戸 保

Tamotsu Kido

城戸保(きどたもつ・1974年生まれ)の作品は日常のあらゆる場面を捉えます。本来、瞬間を切り取るための写真は、その場所や時間との強い関わりがあります。しかし色彩や光を強調するこの作品は、作者が撮影時に体験した現場性は無縁となり、転じて作品を前にした私たちの現場性や体験へと描き直されます。

 

「光と色彩によって重層化する形態を意識し、画面の重心を探りながら日常の風景の『ある視点』を確定します。私の作品は、撮影された写真であり、別の方法で描かれた絵画であるとも言えます。」城戸 保

Fuji Coffee_ss.jpg

Fuji Coffee

c-print

75 × 50 cm

2022年制作

間の車_ss.jpg

間の車

c-print

66.6 × 50 cm

2023年制作

庇の影_ss.jpg

庇の影

c-print

75 × 50 cm

2020年制作

杉山 卓朗

Takuro Sugiyama

杉山卓朗(すぎやまたくろう・1983年生まれ)の作品は、白いキャンバスの中心にある黒い色面と外側に伸びた線が細密に手書きで描かれ、そのプロセスはとても絵画的な行為です。しかし、作品が放つ強烈な現象が空間から私たちの感覚にまで影響を及ぼし、矩形の中を味わうという絵画の認識からは遥か彼方にあるようです。

 

「はっきりと見えるものから見えないものをよく見る。しっかりと覚えたことをもう一度忘れる。全く逆のように思えることを描く方法を考えています。自分が感じた情景を描けたらと考えています。」杉山卓朗

光視

Acrylic on canvas

60.6 × 60.6 cm

2018年制作

​光視

Acrylic on canvas

60.6 × 60.6 cm

2018年制作

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